そこに音があった それを拾い上げる人たちがいた
そのとき以来 ぼくの関心ごとの中心にはいつも東京ローカル・ホンクがいた
この人たちは一体どういう風に結びついていったのだろう?
どういった心持ちで音楽と向き合ってきたのだろう?
そんな漠然とした思いをいつもずっと抱え込んできた
それから必ずしもすべてのライヴ演奏に足を運んだわけではないが
自分の時間が許す限り ぼくはホンクの演奏に接し続けてきた
その演奏はとびっきりのマジックを生み出した奇跡のような日もあれば
時間の制約からか アヴェレージに終始した夜もあった
つまりバンド(集合体)とは そういう”生きもの”だということだと思った
それでも少なくとも ぼくは彼らのライヴに接したとき
暗い気持ちを抱えながら電車に乗り込んだことは 一度たりともなかった
むしろ足どりも軽やかに帰路に着いたという実感が心を占めた
最初は単なる点だったものが やがてゆっくりと線になっていく
そして確かな輪郭を描き出していく
音楽を聞いてきて良かったなと思えるのは
いつもきまってそんな瞬間だ
(2010年9月11日のホンク・メン 高円寺・JIROKICHIにて)
by obinborn | 2011-02-10 03:04 | one day i walk | Comments(0)