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企業小説から立ち上がってくるもの

ブックオフがGWの20%セールを行っているので、さっき
文庫本をまとめて購入しました。ぼくはときに音楽を消し
てまで本を読むのが好きなのだけれど、最近ハマっている
のが企業小説。それも池井戸潤や江上剛といった元銀行員
〜バリバリのエリートが書いた銀行モノが最高にリアルで
あるし、何よりも痛烈な告発や熱い問い掛けがあり、目が
離せない。

若者のように清廉潔白なままでは企業戦士は務まらない。
むしろ腹に一物を抱えつつも組織に同調しながら日々をや
りくりする。それがおよそ一般的な会社員の群像ではない
だろうか。ぼく自身24年間もサラリーマンをやってきたか
ら、そこらで言い含める気持ちはよく解る。それでも心の
一番奥底にある大事なものは失いたくない。彼らの文章か
らはそんな思いがきちんと沸き上がってくる。だから好き。

「不良債権を出した者は罰するというのなら、真っ先に罰
せられるべきは、(末端の担当者ではなくトップに居座り
続ける会長の)久遠その人である」

(池井戸潤『最終退行』より)

本日購入したのは以下の6冊です。

池井戸潤『株価暴落』(文春文庫 07年)
池井戸潤『オレたち花のバブル組』(文春 10年)
池井戸潤『MIST』(双葉社 05年)
江上剛『再起』(講談社文庫 10年)
江上剛『亡国前夜』(徳間文庫 12年)
佐々木譲『屈折率』(講談社文庫 03年)

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by obinborn | 2013-05-05 12:31 | 文学 | Comments(0)  

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