カシムラくんを追悼する:その2

カシピーの姿を最初に見たのは確か2008年頃だったと思う。
カウボーイズが沼袋の美容院!でライブをやった時にハーモ
ニカで客演したのがカシピーだった。通常のハコではなかっ
たことがかえって印象を深めたのかもしれない。彼は本番中
からビールをがんがん飲み、赤ら顔になって機嫌良く吹いて
いた。ドラムも現在の植村さんに変わる以前で、東野りえち
ゃんが叩いていた時代のことだ。もう10年前の話なので当日
のことはよく思い出せないけれど、ステージ終盤にクリーデ
ンスの名曲LODIを演奏したことは今でも鮮やかに覚えている。
僕の記憶が正しければこの夜にハルさんがカシピーを紹介して
くれたんじゃないかな。

そんなことを反芻しながらクリーデンスの『GREEN RIVER』
をレコード棚から引っ張り出してきた。BORN ON THE BA
YOUの焼き直しとも言えるGREEN RIVERに始まり、レイ・
チャールズのTHE NIGHT TIME IS THE RIGHT TIMEに終わ
る69年のアルバムで、LODIはB面の2曲めに収録されていた。
これは各地を往来する旅人のロード・ソングであり、「おお、
LODI、また道の真ん中で故障しちまったぜ」というフレーズ
が図らずもアメリカ各地をツアーするジョン・キャメロン・
フォガティの心情を捉えていた。この曲がダン・ペン、ブル
ージャグ、エミルー・ハリスらによって広くカバーされてき
た理由も、きっとそんな孤独感ゆえに違いない。そしてカウボ
ーイズのヴァージョンが加わった。これほど勇気付けられる
ことはない。顔を真っ赤にしながらカシピーはハーモニカを
吹いていた。

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by obinborn | 2018-05-06 11:26 | Comments(0)  

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