再訪:ネッド・ドヒニー『ハード・キャンディ』

関東地方はもの凄い豪雨だったので今日はレコ屋再訪を諦め、
家で『ハード・キャンディ』ばかり繰り返し聞いていた。こ
ういう名盤をすぐに取り出せる自分を褒めてあげたい(笑)
ジャジーな「ヴァレンタイン」でジョン・ガーリン(L.Aエク
スプレス)が叩く以外は、全曲ゲイリー・マラバーがドラムス
を担当しているのが印象的だ。ネッド・ドヒニーはファースト
でもマラバーを全面に起用していたから、何らかの信頼関係が
生まれていたのだろう。マラバーは西海岸のスタジオマンとし
てはゴードンやケルトナーのような超売れっ子という訳ではな
かったものの、ジーン・クラークの『ホワイト・ライト』やヴ
ァン・モリソンの『ムーンダンス』での名演は、数多くのSSW
ファンがきっと胸に刻んでいることだろう。そんなマラバーが
本作のようなホワイトR&Bとバッチリ対応したことに今さらな
がら驚かされる。猛練習をしたのか、元々16ビートへの理解が
あったのかはよく解らないが、ともあれそれは嬉しい驚きだっ
た。『ハード・キャンディ』が最初から最後まで見事に一貫し
た方向性を保っているのは、きっとマラバーの功績に違いない。
サルサ・タッチの「シング・トゥ・ミー」でさえ、そのハマり
まくったドラムは聞き逃せない。そしてデヴィッド・フォスタ
ーのキーボードが時代を切り開いていく。とかく夏の風物詩と
して語られがちな『ハード・キャンディ』だけれども、そこに
白人SSWによる真摯なソウル・サーチンがあったことを忘れて
はなるまい。そのリズミックな語彙の数々は、今も目眩がする
ほど鮮やかだ。そういえばスティーヴ・ミラー・バンドの傑作
『フライ・ライク・アン・イーグル』で素晴らしいドラムスを
披露していたのも、ゲイリー・マラバーその人に他ならなかっ
た。奇しくもそれは『ハード・キャンディ』とほぼ同時期に
生まれた76年のアルバムだった。
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by obinborn | 2018-08-13 19:02 | one day i walk | Comments(0)  

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