我が家のLPコレクションを振り返る
ここ数年アナログ盤を処分してきたお陰でやっと床部分が
見えてきました。以前は七段ある棚のうち一番下がほとん
ど死んでいるような状態だったので、これは嬉しかったで
すね。やはりコレクションが10.000枚を超えると話の自慢
にはなるものの、実際には聞けないものを多量に抱え込む
現実に直面するのです。また個人差はあると思いますが、
ある程度の年齢になると所有欲が薄らぎ「継承」のことを
考えるようになるんですよ。ところで私がLPのコレクショ
ンを意識し始めたのは大学時代(78〜81年)だったと思い
ます。学校の近くにおと虫という良心的な中古盤店があり、
500〜1000円平均で今までカセットでエアチェック(死語)
してきたアルバムを買いまくった体験が恐らく原点だと思い
ます。その頃から吉祥寺の芽瑠璃堂やDisk Inn、青山のパイ
ドパイパーハウスといった新譜店にも積極的に通い出しまし
た。どうしても手に入らなかったエリオット・マーフィーの
ファースト『アクアショウ』を堺のSAM'sの通販でやっと手
にしたのも懐かしい思い出です。ちなみにあの頃の中古盤市
場は極めて健全で、今現在のように異常な高値を付けたりす
るのは稀でした。またマトリクス番号にまでこだわるような
原盤主義者もいなく、のどかな時代でしたね。そんな日々に
買ったサミー・ウォーカー76年のワーナー盤を聞き初心に帰
っています。実は昨年やっとサミーのファーストとなる75年
のフォークウェイズ盤『Song For Patty』を入手し、その
シンプルな弾き語りの価値を私は認めるにやぶさかではない
のですが、同じLittle New Jersey TownやCatcher In The
Ryeといった楽曲でも、リズム隊が入ったワーナー盤のほう
がずっと逞しく響きます。ここら辺の聞こえ方の違いは、き
っと20代に出会ったアルバムかそうではないかという事実に
左右されるのでは?と思っています。
by obinborn | 2019-04-10 17:11 | one day i walk | Comments(0)