松村雄策さんの死を悼む
文章を書き始めた10代の頃、松村雄策さんから大きな影響を受けた。どういう影響を受けたのかと言われれば、個人的な事項を書いてもいいという勇気を学んだのだと思う。通常の音楽評論の中で、そうした高校生のような「感想文」は疎まれることが多い。しかしながら、自分が何をどう感じたのかを記すのは最もベーシックで大切なことであるはずだ。そういう意味で松村さんや鈴木博文さんが書く冬ざくろのような文章は青年期の私を支え続けた。松村さんの訃報に動揺している。ロック青年もいつかは老いて漆黒の闇へと消えてゆく。10代の瑞々しい感性のまま亡くなった松村雄策さんはきっと何かを守ったのだと信じたい。
by obinborn
| 2022-03-13 17:05
| one day i walk
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