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カテゴリ:東京ローカル・ホンク( 76 )

 

11月2日のホンク


2日は東京ローカル・ホンクを中央林間のパラダイス本舗にて。
筆者にとっては半年ぶりのホンクだったが、明晰に発せられる
歌詞、磨き抜かれた演奏、鮮やかなコーラスと彼らは今回もパ
ーフェクトだった。さらにパラ本ならではの親密な空気も手伝
って至福度は頂点に達した。小さな会場だけにヴォーカル用の
フロント・マイク以外は使用せず、鮮烈なハーモニーを生のま
ま響かせた点もポイントだろう。楽曲を再現するだけで精一杯
な若手のバンドとは違い、リズムの骨組みが精緻かつ大胆なと
ころなど、まるで一番良かった頃のザ・バンドのよう。暗雲が
立ち込める今の時代でも、ホンクは直截なメッセージを発する
のではなく、日々の暮らしをスケッチすることで人の温もりや
ここにある町並みの愛おしさを伝えていく。そんな尊さを感じ
ずにはいられない夜だった。アカペラ・コーラスが冴え渡るア
ンコール曲「サンダル鳴らしの名人」の余韻がずっと続いてい
る。

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by obinborn | 2019-11-03 08:35 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

4月29日の東京ローカル・ホンク


29日は東京ローカル・ホンクのワンマンを青山の月見ルにて。
日本語の自然な連なり。それがバンド・サウンドで弾力を増し
ていく彼らの音楽をとことん堪能した。先代が過去50年間試行
錯誤してきた「日本語のロック」というテーマから逃げること
なく、むしろ正直過ぎるくらい実直に取り組んできたホンクだ
が、その答えがこの夜の演奏にあった。自分たちの町(彼らは
主に城南地区出身)から見える風景を見つめ慈しみながらも、
綺麗事には終わらず、自分が違和を感じたことにはきちんと抗
義を申し立てる。この10年間木下弦二のソングライティングを
曲がりなりにも観察してきた筆者には、まるで一人の無邪気な
青年が現実の様々に直面し、悩みながら、この世の中の理不尽
に立ち向かっていく姿のように思えてならない。しかしながら、
そんな焦燥を直裁的なメッセージでもっともらしく言い表すの
ではなく、時にジョアン・ジルベルトや、カエターノ・ヴェロ
ーゾといったブラジル音楽の才人にも似た暗喩で聞き手を優し
く包み込んでいくのだからたまらない。そんな弦二の手となり
足となってきた新井健太b、田中クニオds、井上文貴gのプレイ
ヤービリティを思うと、ちょっと涙が出てくるほどだ。ラテン
・ビートの「引っ越し娘」に始まり、ジョン・レノンのGod
に匹敵する哲学的な「みもふたもない」を終盤の頂点とし、ア
ンコールを鮮烈なアカペラ・コーラスが映える「サンダル鳴ら
しの名人」で締める。その最終曲で聴衆と分かち合うコーラス
に、音楽が生まれる場所のことを思わずにはいられなかった。


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by obinborn | 2019-04-30 00:55 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

7月16日の東京ローカル・ホンク

簡素な言葉が音によって肉付けされ、懐かしい風景を
伴いながら広がっていく。そんな東京ローカル・ホン
クの3時間にも及ぶ16日のライブは圧巻だった。会場
の渋谷B.Y.Gには初めてと思われる若い人たちもちらほ
ら。世代を問わず、こうして広く間口を開けていると
ころがホンクらしい。聞こえない歌詞が一切ない。歌
が四季折々の表情や人々の喜怒哀楽とともに聞こえて
くる。そう、かつてザ・バンドやキンクスが描いた群
像劇のように。この夜久しぶりに選曲された「いつも
いっしょ」にしても、かえって聞き手にいつもいっしょ
にいられなくなった家族や親族、あるいは仲間のこと
を思い起こさせたほど。そう、天災によって200人以
上の死者を出した時期だけに、「いつもいっしょ」は
この夜特別な歌となった。


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by obinborn | 2018-07-17 00:29 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

6月26日の東京ローカル・ホンク

パーフェクトな夜だった。繰り出す音と言葉とが鮮やかに
合致し、一切の無駄なく響き渡る。そんな東京ローカル・
ホンクのワンマン・ライブを26日は高円寺のJIROKICHI
にて。人々の暮らしに目を向け町を観察しながら、ホンク
の四人は歌を弾ませる。MCでソングライターの木下弦二
が振り返ったように、放埓な10代のロックから脱した彼は
年齢や世代を選ぶことない、かけがいのない歌の数々を紡
いでゆく。それらの歌がたとえ時代と交差しなくても、顧
られなくても、この人はけっして負けはしなかった。その
信念と価値のことを思う。緊密なバンド・アンサンブルは
日本のロックの頂点に達している。


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by obinborn | 2018-06-27 00:49 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

6月3日の木下弦二

3日は木下弦二のソロ・アコースティック・ライブを高円寺
のペリカン時代にて。自ら書いた東京ローカル・ホンクの曲
から荒井由実や吉田拓郎のカバーまで、全29曲をたっぷり歌
ってくれた。ひと言で弾き語りと言っても、彼の場合はジョ
アン・ジルベルトやカエターノ・ヴェローゾに連なるような
リズムのさざ波や和声感覚に長けていて、周りの空気を震わ
せる。その一方でジョン・レノンやジミ・ヘンドリクスを思
わせる語彙もあり、様々なバックグラウンドがあることを感
じさせる。生まれ持った才能を自覚し、その澄んだ水を涸ら
さないよう修練を重ねながら、この人は歌を届ける。柔らか
いヴォイシングとなだらかなメロディの輪郭に、この夜もま
た惹き付けられた。

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by obinborn | 2018-06-04 16:44 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

4月8日の東京ローカル・ホンク

どんなに勇ましい言葉よりも、遥かに染み渡る音がある。それら
がまるで木霊のように広がっていきました。ホンク、いつもあり
がとう!


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by obinborn | 2018-04-09 01:05 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

11月28日の東京ローカル・ホンク

日本語のロックもここまで来たかと思わずにはいられない。
そんな東京ローカル・ホンクの今年最後のワンマン・ライブ
を28日は横浜のサムズアップにて、計19曲およそ2時間半に
亘って堪能した。自分が暮らす町から見える人々や風景をあ
りのままにスケッチし、ロックカルテットならではの含蓄あ
る演奏で弾みを付けていく。そんな彼らの音に酔いしれた。
洋楽のコピーから始まった日本のロックの大いなる到達。そ
んな風に言い換えても構わない。巻き舌英語の稚拙な表現で
はなく、月や手紙あるいは商店街といった単語が実感を伴い
ながら胸に染み渡り、まるで自分の埃だらけの心が浄化され
るかのよう。たとえ明日世界が終わったとしても、私はホン
クの音と言葉を愛でることだろう。

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by obinborn | 2017-11-29 01:36 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

8月27日のホンク

27日は東京ローカル・ホンクを柴崎のCampickにて。彼らの
ライブに接するのは6月22日以来のことだったが、無駄のな
いバンド・アンサンブルに心奪われた。四人それぞれの音が
緊密に連携し、それぞれのパートを補完し合いながら、日本
語の歌詞をくっきりと、いわし雲のように澄み渡らせていく。
平易な言葉に光と影が加わり、ビートという弾力を付けてゆ
く。このようなロック・バンドと出会えた喜びを今夜もまた
噛み締めずにはいられない。そういえば今年はぼくがホンク
と出会ってちょうど10年めになる。

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by obinborn | 2017-08-27 22:43 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

6月25日の木下弦二

25日は木下弦二のソロ・ワンマン・ライブを高円寺のペリ
カン時代にて。まるで青年がそのまま大人になったような
無垢な声とギターに酔いしれた。写真に映っている木下の
シグネチャーとなるセミアコではなく、今回はアクーステ
ィック・ギターを用いての弾き語りであり、まるでアント
ニオ・カルロス・ジョビンからカエターノ・ヴェローゾへ
と連なっていくブラジル音楽のような、豊潤な音楽世界が
瑞々しかった。そう、この人にいつも感じるのはカエター
ノに似た音楽的な引き出しのことだ。

2時間半ほど、きっと25曲以上歌ったのではないだろうか。
うずまき時代の初期作「おいのりのうた」もあれば、彼が
「今一番歌いたい」と前置きした新曲の「Dark Matter」あ
るいは、あの懐かしいポリスの「孤独のメッセージ〜Mess
age In The Bottle」やジョン・レノンの「ジェラス・ガイ」
が終盤に飛び出し、荒井由実の「翳りゆく部屋」や太田裕
美の「木綿のハンカチーフ」が、不意打ちのように聞き手
たちの心の奥底を揺さぶっていく。

そんな場面の連続だった。音楽が古いとか新しいとかでは
なく、どれだけ人々の記憶に留まるか。まるで俳句のよう
に研ぎ澄まされた「またあおう」や東京ローカル・ホンク
の代表曲「遠い願い」を耳にすると、木下弦二という希有
なソングライターの骨格に触れる思いがする。その歌は今
日も普段の暮らしのなかに染み込み、昨日とそれほど変わ
り映えしない町の景色を彩り、人と人との交差点や分岐点
をそっと照らし出す。


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by obinborn | 2017-06-26 00:14 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)  

6月25日の木下弦二

25日は木下弦二のソロ・ワンマン・ライブを高円寺のペリ
カン時代にて。まるで青年がそのまま大人になったような
無垢な声とギターに酔いしれた。写真に映っている木下の
シグネチャーとなるセミアコではなく、今回はアクーステ
ィック・ギターを用いての弾き語りであり、まるでアント
ニオ・カルロス・ジョビンからカエターノ・ヴェローゾへ
と連なっていくブラジル音楽のような、豊潤な音楽世界が
瑞々しかった。そう、この人にいつも感じるのはカエター
ノに似た音楽的な引き出しのことだ。

2時間半ほど、きっと25曲以上歌ったのではないだろうか。
うずまき時代の初期作「おいのりのうた」もあれば、彼が
「今一番歌いたい」と前置きした新曲の「Dark Matter」あ
るいは、あの懐かしいポリスの「孤独のメッセージ〜Mess
age In The Bottle」やジョン・レノンの「ジェラス・ガイ」
が終盤に飛び出し、荒井由実の「翳りゆく部屋」や太田裕
美の「木綿のハンカチーフ」が、不意打ちのように聞き手
たちの心の奥底を揺さぶっていく。

そんな場面の連続だった。音楽が古いとか新しいとかでは
なく、どれだけ人々の記憶に留まるか。まるで俳句のよう
に研ぎ澄まされた「またあおう」や東京ローカル・ホンク
の代表曲「遠い願い」を耳にすると、木下弦二という希有
なソングライターの骨格に触れる思いがする。その歌は今
日も普段の暮らしのなかに染み込み、昨日とそれほど変わ
り映えしない町の景色を彩り、人と人との交差点や分岐点
をそっと照らし出す。


6月25日の木下弦二_e0199046_00140231.jpg



by obinborn | 2017-06-26 00:14 | 東京ローカル・ホンク | Comments(0)