今年読んだ大衆小説50冊

1 森絵都 「つきのふね」

2 角田光代「森に眠る魚」

3 伊坂幸太郎「オーデュポンの祈り」

4佐々木譲「ユニット」

5 吉田修一「横道世之介」

6川上弘美「古道具 中野商店」

7 蓮見圭一「八月十五日の夜会」

8 川上弘美「はじめての文学」(自選アンソロジー)

9 保坂和志「残響」

10 沢木耕太郎「血の味」

11&12 佐々木譲「警官の血」(上)(下)

13 桐野夏生「IN」

14天童竜太「孤独の歌声」

15天童竜太「あふれた愛」

16 川上弘美「溺レる」

17 佐々木譲「制服捜査」

18 佐々木譲「廃墟に乞う」

19 20 21 高村薫「レディジョーカー」(上)(中)(下)

22 (取り上げる価値を感じませんでした)

23 村上春樹「1Q84」book 3

24 白石一文「ほかならぬ人へ」

25 井上荒野「切羽へ」

26小川洋子「はじめての文学」(自選アンソロジー)

27 28 高村薫「マークスの山」(上)(下)

29 佐々木譲「暴雪圏」

30 佐々木譲「北帰行」

31角田光代「三月の招待状」

32小川洋子「夜明けの縁を彷徨う人々」

33 奥田英朗「家日和」

34村上春樹「神の子どもたちはみな踊る」(再読)

35 36 高村薫「照柿」(上)(下)

37 宮部みゆき「小暮写眞館」☆☆☆☆☆

38 川上弘美「おめでとう」

39佐々木譲「夜を急ぐ者よ」

40   41浅田次郎「終わらざる夏」(上)(下)☆☆☆☆☆

42  43 44 宮部みゆき「ブレイヴストーリー」(上)(中)(下)☆☆☆☆☆

45 角田光代「密やかな楽園」☆☆☆☆☆

46角田光代「ツリーハウス」☆☆☆☆☆

47中島京子「小さいおうち」☆☆☆☆☆

48 (取り上げる価値を感じませんでした)

49 50 山崎豊子「運命の人」(一)(二)


〜雑感〜

3月にアレックス・チルトンが死んだ 押し詰まった暮れに牛心隊長が死んだ
本当の意味でオルタナティヴであり続けた魂のかけらが矢のように去っていった
そんな1年だったと思う

サブカルが総じて崩れ 何ら実態のない”主流”が跋扈していく
そんな喪失感のなか 少なくとも自分は何をどう感じたのか    
そのことを語りかけてくれたのが上記の48冊だ

音楽雑誌でさえ状況論に終始しているなか
ジョージ・カックルさんの文章はまるで灯火のように私を励ましてくれた

どうして人々は最初に聞いたときのような気持ちで音楽を 本を 映画を語らない
のだろう?  (要は素直ではないのだ)

「小暮写眞館」も「ツリーハウス」も自分を語ることで他人と痛みを共有していく
そんな視点の宿り方は いつも私に言葉を運び込んでくる
[PR]

# by obinborn | 2010-12-30 17:21 | 文学 | Comments(0)  

12月30日

今日もアルバイトだったが 帰宅後昨日に続いて大掃除をしたら
こんな額縁が出てきました

e0199046_16383790.jpg


イアン マクレガンがボビー ウーマックと笑みを交わすの図
89年の5月に マックがデヴィッド リンドレー&エル オーXの
メンバーとして来日した時 追っかけをしてサインを貰ったのでした

写真のデータは明らかにされていないが マックの髪型などから
恐らくロン ウッドの『ナウ ルック』(75年)セッション時のレセプションかと
思われる

美しい 美し過ぎる
無鉄砲なロックンロールがソウル音楽というしなやかな翼と出会いながら
音楽的な収穫を生み出していった頃の記録

マックのサインにはこう書かれている

「ボビー、ぼくたちは何で笑っていたんだっけ!?」
[PR]

# by obinborn | 2010-12-30 16:50 | rock'n roll | Comments(0)  

ウー・ララ

若いときは年寄りの言うことなんか 鼻で笑ってきた

ああ、でも今のぼくが解っていることを

ぼくがもっと若い頃知っていたらなあと思うよ


ねえ、お若いの

愛というのは盲目なんだ お前は優し過ぎるけれど

それを利用されないように

素敵なカンカンショウはお前をとりこにするけれど

バックステージではいつも現実に引き戻される

だから ぼくのように学び取りなさい


ああ、今のぼくが知っていることを

もっと若い頃に解っていたらなあ

(ロン・ウッド&ロニー・レイン「ウー・ ララ」)
フェイシズ73年の最終作『ウー・ララ』のB面ラストに収録

誰もが”若気の至り”に顔を赤らめることがあると思うが そんな気持ちを
自分に語りかけるのと同時に 若者を諭すという手法を用いている
いやはや 若者は防弾チョッキを着ている 傷の手当をしなくても構わない
と思うばかりで それほど賢くはないのだ

かつて愛と呼ばれたものが”すれっからし”へとすり変わっていく
信じるに値すると思えた感情がいつか目減りしていく
それを受け入れるのかどうかをこの歌の主人公は自問する
救いはまるでハミングのようなウーララ〜という可愛らしいリフレインで
これは「ケセラ・ケラ」(何とかなるさ)同様の道筋を示すかのようだ

華やかなロックンロール ライフに別れを告げるようにフェイシズから離脱し
蒔を焚き畑を耕すカントリー ライフに安息を見出していったロニー・レイン
そんな彼の歩みと二重映しともなる名曲である

パーティはいつか終わる
気怠い朝がまたやって来る
薄光のなか 彼はまた歩き始める
ウーララ〜と口ずさみながら
[PR]

# by obinborn | 2010-12-29 17:52 | rock'n roll | Comments(0)  

12月28日

山崎豊子『運命の人』(二)を読了 今年50冊め

山崎はアンチ・ヒーローというか社会とまじめに対峙しようと思えば
思うほど規範から外れていくようなアウトローたちを描くのが上手い
今回の『運命の人』も正義感に満ちた新聞記者が沖縄返還の裏で
アメリカと密約された文書をスクープしたことが発端となって当局か
ら逮捕されるというのが 前半の主なあらすじだ

e0199046_013267.jpg


話変わって タワレコとワーナーの合同企画”Tower To The People"
でロックの名盤が求めやすい価格で年末にリリースされている

そのなかの一枚でボニー・レイットの『ストリートライツ』(74年)の
解説原稿を書かせていただいた デヴィッド・スピノザやスティーヴ・
ガッドなどニューヨークのスタジオ・ミュージシャンとともに録音に臨
んだこのアルバム 必ずしも世評は好意的ではなかったように記憶
するが ぼくは好きな作品である

ちょうど時期的にもジェイムズ・テイラーがNYに出向きスピノザらと
『ウォーキング・マン』(ぼくの生活そのもの?!)で新境地を打ち出し
た時期と重なる ライナーではそこら辺の成果と課題についても書い
てみた

そういえば本作にはJTの「レイニー・デイ・マン」が収録されている
この曲をJTのトリビュート ライヴで歌うレイットの姿も印象的で
彼女はこう言いながら歌い始めるのだ

「私はジェイムズの影の部分に惹かれるの」

e0199046_0342022.jpg


余談だが レイットの現行CDでは『ギヴ・イット・アップ』(72年)と
『テイキン・マイ・タイム』(73年)のライナーを書いていますので
よろしかったら 

本日はアルバム・レビュー用の短評を6枚ほど書いて送信した
一枚のアルバムに対して250字余りの短い文章では 何を書き
何を削ぎ落とすのか あるいは文体のリズムがいかに大事かを
改めて考えさせられる

ちなみに本日は以下の作品について

ザ バンド『南十字星』
ネッド ドヒニー『ファースト』
ライ クーダー『チキン スキン ミュージック』
バッファロー スプリングフィールド『アゲイン』
CSN&Y『4 ウェイ ストリート』
ザ シティ『夢語り』

言わずもがなの傑作ばかりですが だからこそいきなりPCに向
かうのではなく まずは手書きの原稿用紙で書いてみました
[PR]

# by obinborn | 2010-12-29 00:46 | one day i walk | Comments(1)  

12月27日

25日を過ぎるとさっと引くようにクリスマスツリーを片付ける街並
この国はどこまでも無宗教なんだなあ〜と思う
うちのblogの壁紙は意地になって正月過ぎまでツリーです(笑)

本日のウォーキングは17,437歩
5月から始めて220日余り 休んだ日は大雨が降ったわずか2日のみ

やはりメタポは病気だという認識がまだまだ浸透していないのだろう
たとえ誤解(「いいよなオビは時間があって」の類)されても
他ならぬ自分自身が医者からキツいことを言われ 苦しみながら(註1)
少しずつ克服してきたのだから
御同輩を励ますためにも 日々の成果を披瀝していきたい

信念と運動  体は正直だ

註1 「苦しみながら」
35度の猛暑のなか90分の歩行を続ける苦しみ 
満たされない食欲の苦しみ そして何も変わらないのではという疑念
それらすべてがオビンの秘めたる意志のもと 鮮やかに統制されていった
[PR]

# by obinborn | 2010-12-27 19:24 | one day i walk | Comments(2)  

12月26日

今日の歩きは10,506
本当は原稿を進めなければいけないのですが 山崎豊子『運命の人』
が面白く 第2巻を読み進めてしまいました 第3巻の文庫化は来年1月
なので読みたくとも読めないのが残念ですけれど

さて たまには宣伝を(笑)

12月20日にクリンクより発売された『マイク・フィニガン』(76年)と
『スティーヴ・ヌーナン』(68年)の解説原稿を書かせていただきました

フィニガンはデイヴ メイソンの黄金期を支えた鍵盤奏者であり 本作は
マスル ショールズで録音された彼の初ソロ作 ヴォーカリストとしての
彼の魅力が十全に発揮された名盤です 古くはジミ ヘンドリクスの
『エレクトリック レディランド』にも参加していたセッション マンとして記憶
されている方も少なくないでしょう  そんな彼が巨匠ジェリー ウェクスラー
のプロデュースの元で吹き込んだ本作 スワンプロック ファンには言わずも
がなのマスト アイテムです (原盤ワーナーブラザーズ)

ヌーナンは60年代半ばから南カリフォルニアのフォーク サーキットを歩ん
だ人で 彼と仲間のグレッグ コープランドは ジャクソン ブラウンに大きな
影響を与えたことでよく知られています 本作はジャクソン初期の名曲「
シャドウドリームソング」を収録 トム ラッシュのヴァージョンがよく知られ
ていますが ヌーナンの解釈やアレンジはジャクソンの友人ならではの魅力
があり フォークからSSWへと移行していく時代の貴重なドキュメントとして
も忘れ難い作品です (原盤エレクトラ)

今年も残り少なくなりました

信じる音楽家たちをしっかりと見守っていくこと
時流(メインストリーム)には迎合しないこと
そんなことを大切にしながらこれからも書いていければな と思っています
[PR]

# by obinborn | 2010-12-26 23:30 | one day i walk | Comments(0)  

12月25日

早朝バイトを終えると早速ウォーキングを開始した
今日の成果は15,380歩
本も山崎豊子『運命の人』(1)を読了 今年49冊め

近所の中古レコ店で『メンフィス  サウンド オリジナル コレクションvol.1』
(キング 75年)を1,500円で購入
当時 日キングがロンドン レーベル経由で配給していたハイ サウンドの
コンピレイションLPだ

これが素晴らしい!

e0199046_18263836.jpg


ウィリー ミッチェルのHi-Soundといえば当時はアル グリーンが人気!
オーティスクレイやOV.ライトといったディープなシンガーがやっと 紹介され
さらにドンブライアントやその妻君アンピーブルズらの単独LPが組まれる
ことで 日本のサザーン ソウル ファンは飛躍的に増大していったのである

このコンピでは さらにクワイエット エレガンスやジョージ ジャクソン
そしてフィリップ ミッチェルら更にマイナーな存在が紹介されていった
オビンも当時はここまで聞き込むことは出来ず 懐かしさとともに今回やっと
購入したわけ

事実 収録曲でぼくが知っていたのはアン ピーブルズ”a love vibration"のみ
けれど 冒頭のクワイエット エレガンスが歌うジェイムズ カーの持ち歌
”you've got my mind messed up"にノックアウトされてしまった!
カーのgoldwax吹き込みより 柔和な歌と演奏に親近感が増していく

ハイ サウンドの良さは 抑制が効いたリズム セクションの魅力に尽きる
アル グリーンのような優しめの声質を持ったシンガーとも相性がいいのは
そのためかなあ〜

きっと現行のCDではもっと充実したコンピが組まれているのだろうけれど
それを判断する耳をぼくは持っていないし 曲数が多過ぎるCDのシーク
エンスよりは ずっと曲を把握できるシングル盤やLP盤に
より愛着は湧いていくのでした
[PR]

# by obinborn | 2010-12-25 19:16 | one day i walk | Comments(4)  

苦みや失意あるいは視野があるクリスマス・ソングについて

うまくやれる人も  しくじっている人も
 
お金がない人も ありあまっている人も

教えている人も 教えられている人も

平和な街も 闘っている街も

メリー クリスマス

(佐野元春「クリスマス タイム イン ブルー」)

e0199046_16223010.jpg


”個人的なこと”に執着していては けっして見えてこないものを
佐野はすくっと拾い上げ 鮮やかなスケイプのなかへと溶け込ませていく
クリスマスのときも”ブルー”(憂鬱)であるという表題が
世界に対する彼の想像力を端的に物語っている

e0199046_14292045.jpg


こちらはポーグス”fairytale of New York"(87年)の12インチから

ゲイトフォールド ジャケットを開けると歌詞にちなんでニューヨークの
こんな写真が収められていた

若い頃のカップルの無邪気なクリスマスを回想するのが一番の歌詞
二番ではもはや老いてしまい 互いをやりこめる夫婦の樣が 変わるテ
ンポとともに対比され 曲という時間のなかで過去と現在が交錯していく

「あなたはハンサムだったわ!」
「おまえだって可愛かったのに!」

という夫婦喧嘩を実際の男女ヴォーカルでコミカルに描き出すのだが
「〜だった」 「〜だったのに」 という過去形がほろ苦く迫る

歳月とともに”すれっからし”になってしまった夢あるいは失意が 
この歌にきれいごとだけではないリアリティを与えている

またアイルランド出身のシェイン マガウワンがニューヨークをテーマとする
ことで 歌の主人公が移民としてこの街にやってきたことを仄めかすような
広がりを感じさせる
[PR]

# by obinborn | 2010-12-23 16:46 | rock'n roll | Comments(3)  

12月23日

年末年始は久しぶりに原稿なしで過ごせるかな? なんて甘く考えていたら
神はそう許してくれませんでした
読書もキリのいい50冊を目指していたのですが 今年はどうやら48冊で
終わってしまいそうです

原稿を書くこと自体に関してぼくはまったく苦痛ではなくむしろ楽しいくらい
なのですが 気持ちが乗らないとなかなか書き始められないというクセがある
のです 同業の小松崎健郎さん(元気かな?)なんかも間違いなくそんなタイプ
であり ぼくらはお互いに傷を舐め合っています(笑)

まして好きだった牛心隊長が死んでしまったとなればなおさらです
彼について書くのならまだしも 全然違う音楽についての文章なのですから
ほんと一苦労、、、なのです

それにしても もはやザッパもビーフハートもいないとなると
つくずくロックをめぐる歴史が二回りくらい幕を閉じてしまったような寂しさに襲わ
れてしまいます

ロックの精神論を振りかざすわけじゃないけど それでもロック音楽の根幹を成す
のは”反骨精神”だとぼくは思っています
それを商業主義との折り合いのなかで実現させなければならないところに苦みも
矛盾もあるのですが そうした意味ではザッパも隊長も大いに健闘したといえるの
ではないでしょうか?

もう一点この二人に共通するのはユーモアの感覚です

プログレやジャズ顔負けの高度なインプロ演奏をしつつも耽美的になったり
自家撞着になったりするのではなく ときに下世話なネタまで仕込むあたりに
ぼくはザッパの本質があると思います(そんな意味ではやはりアメリカの人だ
よなあ〜)

ディランそっくりのハーモニカで彼のことを揶揄したこともあるザッパですが
ディランといえども有名になるにつれて”権力”とか”象徴”になっていくことが
ザッパはきっと許せなかったのだと思います

彼らの偉業のまえでは ぼくなど取るに足らない存在に過ぎませんが
自分の好きなものを脅かすような権力や権威には
これからもしっかりと NO ! という意思表示をしていこうと思います

自分が自分であり続けることはすなわち 自分が他の誰かになってはいけない
ということと同義です

まるでバニラアイスのように甘い愛やら平和やらが誰にとって都合のいい
お題目なのか?
その裏に隠蔽されているものの恐ろしさはどれほどのものだろう?

そんなことを思うたびに 強い気持ちでいなければと思うオビンでした
[PR]

# by obinborn | 2010-12-23 13:17 | rock'n roll | Comments(2)  

12月22日

一切の無駄がない引き締まったバンド アンサンブルを考えるとき
真っ先に思い起こすのが
ルー リードの『ライヴ イン イタリー』だ

83年秋の欧州ツアーからイタリアでの9月の演奏をLP2枚に収める
ギターが二人 あとはリズム隊のみのフォーピース編成で
隙間だらけの空間を織りなす樣は ある意味ロックバンドの究極かも

フェルナッド サンダーズのベースは何て自由なことだろう
ロバート クインのギターはナーバスなうねりに満ち
ルーのそれと補完し合っていく
そしてフレッド マーの役割は しっかりとしたドラムスを叩くこと

そんな意志の集積
恐ろしいまでのクールな熱気

ルーから「俺は平均的な男さ」なんて発せられる
そのことでぼくも偏見無くやっと彼の音楽に向き合うことが出来たのである

ロック音楽の死体たちにさんざん向き合ってきたぼくは
今 健康のことを考えている
健康なんかロックじゃないなんて思う勢力には加担したくない
健康でなければ 隣の奴が発する一瞬の音さえ聞き逃してしまう

お酒は大好きだけれど ドラッグの神話には騙されない
騙されまい
何故ならそれは自分の不幸と合わせ鏡のようなものだから
語彙を放棄したロックンローラーは 悲し過ぎる

ぼくはもうカート コバーンの死体を見たくはない
ぼくはもう愛すべきアレックス チルトンの死体を見たくはない

「ヘロイン」の演奏が終わると
ルー リードたち4人はまるで祈りのような「ロックンロール」を歌い始めていく

e0199046_1183519.jpg

[PR]

# by obinborn | 2010-12-23 01:19 | rock'n roll | Comments(2)  

実感のある言葉について〜梅澤くんのこと

ある晴れた日に 梅澤淳一くんに取材したことは今もよく覚えている
自由が丘でバードソング カフェという店を経営する彼は
こう語り始めた

(お金のためだと割り切って最初に就職したアパレル業界では)
「一部の人たちはまるで異なる別人種だった  まして営業なんか百貨店
に応援販売に行ったりで 人間の”消費面”だけがすごくて、、、
常にトレンドだけを追いかけて疲弊している 彼らの価値基準は 今何が
流行っているかだけで いいも悪いも自分の言葉で語れる人たちが少なかった
それを面白くない! と言ってしまうと流行の最先端にいる人間としてスポイルさ
れるんじゃないか そういう意識と背中合わせという感じだったかなあ」

「マイノリティであることがぼくはそんなに苦痛じゃなかった
マイノリティであることに酔うアヴァンギャルドな人たちも沢山いたんだけれど
そこいらと関わらないところで ぼくは自分のペースで音楽を聞いてきました
で 結果マイノリティになってしまったみたい 」

「絶対多数のなかに入らないと仲間外れにするような友だちはいらない
自分を抑えてまで無理に大きな輪に入りたくはない
そんな仲間がいたって まったく意味がない」

「ぼくは周りからたとえ馬鹿にされても 揶揄されたとしても 中学2年のときに
出会ったエルヴィス・プレスリーが大好きで ずっと聞いてきました」

e0199046_20282030.jpg


遠回りを惜しまない
むしろどんどん外れていこうじゃないか
そんな心映えのようなものが 梅澤くんをきちんと支えている
[PR]

# by obinborn | 2010-12-22 20:45 | rock'n roll | Comments(0)  

今年もありがとうございました

(ベスト ライヴ)

ジェイムズ テイラー&キャロル キング 4月16日 九段下 日本武道館

中村まり  2月21日 下北沢lete

東京ローカル・ホンク 9月11日 高円寺JIROKICHI

青山陽一BM's 10月9日 沼袋オルガン ジャズ倶楽部

ジェフ マルダー&エイモス ギャレット  10月8日 渋谷クラブ クアトロ

佐野元春&ザ コヨーテ バンド  12月14日 横浜Blitz


(ベスト CD)

ロバート プラント /バンド オブ ジョイ

ロニー ウッド/アイ フィール ライク プレイング

デレク トラックス バンド/ロード ソングス

ロス ロボス/ティン カン アレイ

東京ローカル・ホンク/生きものについて(リマスター版)

オーギー マイヤーズ/trippin out on tripets


(ベスト ノベルズ)

宮部みゆき『小暮写真館』

角田光代『密やかな楽園』

角田光代『ツリーハウス』

中島京子『小さいおうち』

浅田次郎『終わりなき夏』(上)(下)


〜〜〜

いいライヴに数多く出会えた年だった
いい演奏をしたときの音楽家 その達成した表情がたぶん答えなのだろう
亡くなったアレックス チルトンと牛心隊長には永遠の感謝を

アレックス、きみがいないなんてね

e0199046_15453100.jpg

[PR]

# by obinborn | 2010-12-22 14:58 | one day i walk | Comments(0)  

12月19日

下北沢のmona recordsにて 中村まりのライヴを

いつも変わらないという心映えのようなものが
信頼をより増していく
そんな感動的な夜だった

ピート シーガー ファミリーのクリスマス曲に
ジョニ ミッチェル「river」を連ねるという12月ならではのプレゼントも
中村を聞いてきてよかったと思わせるに十分だった

自分のなかの凍ってしまった部分や
自分のなかで曲がってしまった気持ちを
彼女の歌はすくっと拾い上げていく

きちんと背中を伸ばさなきゃ
そんなことを思った

e0199046_1364083.jpg


本日は拙書とブルーグラス デュオのLP”White Lightnin'"をプレゼントするオビン
ほとんどおっかけ状態です^0^

また来年もよろしくお願いします
[PR]

# by obinborn | 2010-12-20 01:42 | one day i walk | Comments(2)  

12月18日

牛心隊長が逝くという大変なニュースが飛び込んできたので
順番が逆になってしまいましたが 18日に藤沢のBar Canesにて
行ったDJ会”ぶっとい根っ子があるロック”は 楽しく過ごすことが出来ました

またU Streamの同時中継も私は初めての体験でしたが ネットを通して
私に励ましのコメントを書いてくれた方もいたりして嬉しかったです

藤沢は家から遠かったので終電に間に合うよう後ろ髪を引かれるような思い
でお店を後にしました
企画していただいたフタミくん、お疲れさまでした!
なおDJ久保田さんの写真を撮るのを忘れてしまい 久保田さん申し訳ありません
でした

e0199046_15142351.jpg


ロッキン オビン  盛り上がってきたところで帰るのは辛かったなあ

e0199046_15223936.jpg


ロッキン ブンヤさん フィル アップチャーチ「You Can't Sit Down」の選曲が
サイコー!

e0199046_1525266.jpg


フタミくん またやりましょう! 私は中座してしまったので出来れば
リストを公開していただくと とても嬉しいです

ちなみに私のプレイリストは以下の通りです
毎回これを楽しみにされている方もいらっしゃいますので 大事ですね^0^

e0199046_1527551.jpg


e0199046_15283086.jpg


年末/年始用の原稿が飛び込んできました(汗!)
本年はこれにて私のDJは終了です
みなさん、ありがとうございました

e0199046_15351380.jpg


俺の音楽の好みはずっと変わらん(笑)
[PR]

# by obinborn | 2010-12-19 15:42 | rock'n roll | Comments(4)  

牛心隊長を悼む〜モハービ砂漠のハウリン・ウルフのために

キャプテン・ビーフハートが17日 カリフォルニア州で多発性硬化による合伴症
により帰らぬ人となった 享年69歳

むろん音楽活動からはとっくに引退しもう一つの才能である絵画に打ち込んで
いるという話が伝わってからしばらく経つ
頂点を極めた異才のその後としてそれも正しい道だと隊長ファンの誰もが
納得していた彼の選択だっただけに どこかでずっとその姿を愛おしいものと
して多くの人たちが受け止めていた

あらゆる意味で破格の人だった
イアン デューリーにもそう感じ入る共通分母は少なくないけれども
知性と身体とがと分け隔てなく結び付いたどこまでも磊落な人だった
多くのロックファンが彼のそんな部分の虜になっていった

ザッパが隊長を欲しがったのも そのフィジカルな魔力ゆえだろう
前衛ごっこやアートを気取る音楽家は昔も今も後を絶たないけれども
デューリーやビーフハートほどその表現が肉体へと還元されていくような人は
なかなかいない

e0199046_163890.jpg


どこまでも無邪気な人だったのだと思う
彼には彼に見える宇宙の秩序があって そこには何の曇りもありはない
その秩序を隊長は音という絵の具で奔放に描いていくだけだ
しかし少なくともそれは一般的な平均律ではあり得なかったし
彼はむろんフォーマットという一般論とはどこまでも無縁であり続けた

果たして一体何が”一般的”なのだろうか?
その基準からはみ出ることこそが表現という”絶対的な自由”であるにも
かかわらず
音楽という抽象を捉まえるための問いだけがそこに残ってしまった

モハービ砂漠のハウリン・ウルフは もう永遠に答えてはくれない

2010年の冬に
小尾 隆

e0199046_3215785.jpg


e0199046_11333988.jpg


さようなら、牛心隊長
[PR]

# by obinborn | 2010-12-19 03:25 | rock'n roll | Comments(4)  

明日18日は藤沢にてDJです

正確には数えていないのですが 今年はお陰さまで10回以上もDJが出来ました
お呼びしていただいたお店やスタッフの方々、ありがとうございました

さて、オビン今年最後のDJは明日(18日)20時より 藤沢のbar cane'sにて
神奈川まで出張DJに伺うのは茅ヶ崎のブランデン以来2度めとなりますが
お近くの方はぜひ! 今回もまた強力なDJ陣がお待ちしています

なお当日の模様はu streamで中継/配信されますので興味がおあり
の方は こちらもチェックしてみてください

e0199046_13325763.jpg


e0199046_13423688.jpg


今年11月 狭山maxwell streetにて マジック サムのゴキゲンなインスト曲
「san jose」を回すロッキン オビン

e0199046_16223679.jpg


時計回りにlittle milton「just a little bit」(chess),toots &maytals「pressure
drop」(bevely's), no.1 station「mods&rockers」(blue beat)、J.geils band
『bloodshot』(atlantic) そしてbishops「i want candy」(chiswick)
明日の有力候補です(果たして当確マークは出るか?) お楽しみに!
[PR]

# by obinborn | 2010-12-17 13:38 | rock'n roll | Comments(0)  

12月16日〜導師に頼らず 教義を持たず 教師にも寄りかからず 

ヴァン モリソンの90年代を最初に飾ったのは『Enlightenment』(啓発)だった

e0199046_21211052.jpg


本日は21,821歩

道は遙か彼方に
[PR]

# by obinborn | 2010-12-16 21:24 | one day i walk | Comments(0)  

12月15日

今日は11,577歩と軽めに調整しました
木々の葉もすっかり落ち これから2月いっぱいまで荒涼とした景色のなか
でウォーキングするのかと思うと 何だか身が引き締まります
何よりの励みは友人・知人たちからの「すっきりしましたね〜!」コールです
先日も天辰さんのイベントの際、アメリカ文学を愛する知的な女性から
お褒めの言葉をいただきました
オビン、嬉しいぞよ(笑)

今年48冊めの読書をしたのですが あえてここで紹介する価値を個人的には
感じなかったので割愛します 年に1、2冊こうしたハズレがあるのは仕方ありません

今年の49冊めに選んだのは山崎豊子『運命の人』(1)です
以前自由が丘のバードソング・カフェの梅澤くんが「あの時代(戦中派)の
作家は基礎体力が違う 山崎の場合文章はそれほど上手いとは思わないけれど あの
徹底した取材力はとにかく凄いね」と話していましたが
ぼくもあの大河小説『沈まぬ太陽』を読破したときの高揚感は未だに心に残ってい
ますし 何よりこの人の場合その反骨精神に打たれるものがあったのです

さて今回の『運命の人』は沖縄返還に伴う日米交渉のときにあった”裏取り引き”
を史実に倣いながら小説的に再構築したフィクションというべきもの
そういえば数年まえに当時の佐藤総理が”密約”していたことがスクープされ
たのも記憶に新しいですね

沖縄問題は昭和史にとって大きなものであり 未だ基地問題を巡って日本は
戦後を引きずっているほどですから 全4巻を今年から来年にかけて読破しよう
と思います(blogで宣言することでウォーキング同様自分に何かを課すのが
最近は快感になってきました〜笑)

以前も書きましたが うちの母や親戚が集まると「ワタシは満州から引き上げると
き本当に無事帰れるのか不安だったよ」など 必ず戦争のハナシになります
それが青年期の目に映ったものであればその体験は激烈なものだったはずです
山崎さんはうちの母親よりもさらに年上ですが 未だ衰えぬその創作エネルギー
の源にはやはり戦争体験が大きく横たわっているのでしょう

e0199046_2133436.jpg

[PR]

# by obinborn | 2010-12-15 21:33 | one day i walk | Comments(0)  

12月14日

14日は横浜Blitzで佐野元春&ザ・コヨーテ・バンドのツアー最終日を見た

今秋のツアーに佐野が掲げたものはクラブ サーキットで全国を
くまなく回る それも若いバンドを携えてというものだったが
この夜はその最終駅(home)を目指すような高揚感が漲っていた

小さな会場での聴衆たちとのダイレクトな交信や全国21か所を回って
きたという自信が演奏にも還元されたせいだろう ぼくが今回見た東京での初日や
埼玉での2日めにはなかった思い切りの良さも随所に
たとえば「レインガール」でのソロ回しや「クリスマスタイムイン ブルー」での
豪快なハモンドB3のソロあるいは同曲でのダブ処理された音響は実に新鮮だった

バンドサウンドそのものも近年のツアーのなかでは最も剥き出しのソリッド感に溢れ
佐野と深沼元昭によるざらざらとした粗いギター2本が曲を引っ張っていくという
印象だ 女声コーラスも管楽器もないというホーボーキング バンドとは対照を成す
無骨さが成熟に打ち勝っていた ある意味どこにも逃げ場がない編成ゆえに佐野自身
の彫りの深いリズムギターがくっきりと聴こえた(註1)のも今回のツアーの収穫である

e0199046_1275459.jpg


本編の前には映画『コヨーテ、海に』の特別編集版が5分ほど上映され
佐野の精神の旅がどこからやってきたかを あるいは今私たちがどんな
時代に生きているのかを改めて促す

「考えてみてほしい きみの生を保証するのは誰だろう? 」
「都市の遊牧民に力を」
ニューヨークの聖マークス教会で行われたポエトリーリーディングでは
林遺都が扮する主人公によるそんな言葉が放たれ
そのリーディングは「憂鬱な未来図にはもううんざりだ」と締めくくられ
それを合図にいよいよ「星の下 路の上」が高らかに打ち鳴らされていく

そうした意味では序盤から前半までを最新作『Coyote』から連続して6曲選び
足固めしていった展開が 映画の世界観と見事にシンクロしていて
個人的にはここまででも大満足だったが 後半でもブッカー・Tライクな
渡辺シュンスケのオルガンがグルーヴする「ぼくは大人になった」の引き締まっ
ったアンサンブルがとくに圧巻!渡辺は「アンジェリーナ」でグリッサンドを大胆に
連発するなどアグレッシヴな魅力を発揮して Dr.kyOnとはまた異なる存在感を
見せつけた

何でも福岡公演ではあの壮大な「きみを連れていく」が飛び出したと伝え聞く
そうしたサプライズこそなかったものの「ぼくたちはまだ新しいバンドだから
もう曲がないんだ でもリプリーズでいいかい?」とMCされて最後の最後には
もう一度「ぼくは大人になった」が逞しい響きとともに演奏されていった

e0199046_12464365.jpg


肥大する欲望と強調される消費生活 そうした現代人の態度に佐野は今日も
「食い散らかすだけ食い散らかして どんな気がする?」(how does it feel?)
と問い掛け
ケルワックからジョン レノンまでのスピリチュアルなものや
かつてそこのあった場所や光輝く季節のことを肯定し続ける

世の中には一体これは何なんだ? と思わせる押しつけがましい”愛の歌”が
今日も連呼される その一方にあるのも手前勝手な自己憐憫のような歌の
数々だ かつてはそのなかで孤軍奮闘しているようにも見えた佐野元春
もっと言えば佐野の言葉が届かなかった時代さえあったように思う

それでもシニシズム(冷笑主義)に陥ることなく
魂の守護者たちはきっとこれからも彼を発見し続けることだろう

e0199046_12564285.jpg


終演後に路上で行われた寄せ書き大会 彼のライヴならではの聞き手たち
による温かい交信がここにも
ぼくも一筆書かせていただいた
幅広い世代が集まっていたのも どこか本質的な部分で激しく共鳴するもの
がある故だろう 

註1:「リズム・ギターがくっきりと聴こえた」
佐野自身「(手練手管の完璧な)ホーボーキング バンドでは自分がプレイヤーと
して貢献出来る部分は少ないけれど ザ コヨーテ バンドではぼく自身が演奏者
なんです」といった主旨のことを語っている 
ロック音楽の本質はアマチュアイズムにあることを的確に把握した発言だと思う
成熟に向かうベクトルとそれを本能的に回避しようとする心持ちのなかに
佐野元春の音楽がある
[PR]

# by obinborn | 2010-12-15 13:03 | rock'n roll | Comments(3)  

8の時代

今日の歩きは10,849
残念ながら途中で雨が本降りとなり中断せざるを得なかった
目標とするあと2kg(これでー10kgなのだ)がなかなか減らない
今が試練のときなのだろうか(笑)

さて、50年代のオリジナル ロックンロールに触れたビートルズの編集盤は
76年にリリースされた『ロックンロール・ミュージック』という2枚組だった

e0199046_18422290.jpg


オリジナルに混ざるチャック ベリー、リトル リチャード、ラリー ウィリアムズ
レーベルでいえばチェスからスペシャルティ、サン、タムラ/モータウンまで
を一望するかのようなア・ラカルト
いわば今でいうルーツ ロック的な視座が満載だった

オリジナル アルバムで振り返ればこれなんかも

e0199046_21432466.jpg


ベリー原曲の4が完全な8ビートへと移行した「rock'n roll music」にも
時代の推移がきちんと見える
[PR]

# by obinborn | 2010-12-13 21:53 | rock'n roll | Comments(0)  

三つ子の魂、百までも

エル・テッチさん、フタミくん、ザディコキックスの西田さんから薦められて
いたAugie Meyersの新作『Trippin Out On Triplets』を遅ればせながら
入手しました

オーギーは私が尊敬するダグ サームの盟友ですから  LP時代はむろん
オーギーのソロアルバムもチェックしていたのですが CD時代になってからは
疎遠になって(それでもテキサス トーネードスのアルバムなどは聞いてき
たのですが)しまったので 実に久しぶりの再会です

e0199046_16522636.jpg


タイトルにTriplets(三つ子)とあることが 3連符ナンバーばかりで固められた
この作品の内容をほのめかしています

そもそも私が漠然と3連の曲に惹かれたのは果たしていつのことだったでしょう?
やはりファッツ ドミノの「My Blue Heaven」辺りだったのでしょうか
いや、それともビートルズの「Oh, Darling」が最初だったでしょうか
そう、やはりビートルズなんです^0^

「Oh,Darling」では曲のなかでずっとピアノが3連で打ち鳴らされますが
間奏やエンディングでさらに強調されるその”3連のフック”は中坊だったオビンに
とって何やら妙薬のような効果があったのでした

それから歳月が経って思うのは 例えばこんなことです

「きみはビートルズやストーンズからの影響は? と言っているけれど むしろ
彼らがぼくらアメリカ南部人の音楽に目配りしていたんじゃないかな? むろ
んぼくはビートルズは一流のソングライターだと思っている そのことを認め
るのに時間はかかったけれどね」
そんなドニー フリッツの発言だったりします

前置きが長くなってしまいましたが オーギーのこの”3連アルバム”は
素晴らしいの一言です 
オリジナルに混ざるのはチャック ウィルス「What Am I living For?」
(リヴォン ヘルムのお箱でもあります)、ジョニー エイス「Preading My Love」
クッキー&ザ カップケイクスの代表的な「Matilda」 サニー&サンライナーズ
のオルケスタでお馴染みの「Think It Over」などで まさに南ルイジアナの匂い
をたっぷりと振りまいていきます

アルバムを開くとオーギーのこんな回想が記されています

「私は南部やイーストL.Aでこれらの曲たちをプレイしながら成長していきました
あなたが3連を愛してくれたから 私はこれらを演奏する機会を得られたのです」

e0199046_18421564.jpg

[PR]

# by obinborn | 2010-12-12 18:36 | rock'n roll | Comments(6)  

マックが街にやってきた!

ストーンズ・ファンなら知らない人はいない? 漫画家のかもんみねこさんが
イアン”マック”マクレガンの似顔絵を送ってくれました
(ぼくが管理している掲示板”Seed To Grow"へ少し前に送って頂きました)

e0199046_13113194.gif

(Control and Publicing by かもんみねこ Nov.2010)


「マックがサンタになったよ」の季節柄ぴったりの素晴らしい絵です
かもんさんの漫画はユーモアとストーンズへの愛情が込もっていて以前から
大好きなのです 
みねこちゃん、ありがと〜!
これからもいい絵を書いてもらうため かもん先生に励ましのコメントを書き
ましょう^0^

マックも歳とともにどんどんいい音楽家になってきた人だと思っています
[PR]

# by obinborn | 2010-12-12 13:24 | rock'n roll | Comments(0)  

12月11日

11日は天辰保文さんのトークイベント”Joyful Noise"を聞きに
渋谷のli-poに行ってきました
司会の市川誠さんのもと 本日のテーマは”2010年をそれぞれに
振り返る”という趣向

”自分たちに出来ることを精一杯やっている ”
そんな感想とともに天辰さんがジェイムズテイラー&キャロル キングのリユニオン
ライヴを反芻されていたことや ロニーウッドの語彙のこと
そして今年亡くなられた井上ひさしのメタファーに満ちた言葉を引用されていたの
が とくに印象的でした

ぼくもジェイムズたちのライヴを体験して 何て自分は小さいんだ 物事をきちんと
見渡していないんだと思ったことが未だ焼き付いています

説明的であったりすることなく また結論を急ぐわけでもなく
自分の実感を大事にしながら 音楽という抽象を捉えようとする天辰さんの
文章にオビンはずっと共感を覚えてきました

この人は 全然垢が染み付いていない
この人は白紙のような気持ちで音楽と向きあっている
そんな匂いに突き動かされることが多くって

「これから何が(ブームとして)来るか」という予想や「どれだけ売れたとか」
といった結果にはほとんど積極的な価値を見出せない
そんな意味あいのことも話されていました
これもまたぼくの価値観と基盤が同じという気がします

e0199046_163792.jpg


翻訳家の丸山京子さんと日本酒をたしなまれる天辰さん

第二部ではお客さんが持ち寄った音源を聞く会へと進み
どんどん場が和んでいきます

ちなみにぼくは東京ローカル・ホンクのリマスター版CDから
「いつもいっしょ」をかけて頂きました
そして”平易な言葉の豊かな連なり”のことや
優れた表現者は聞き手に想像の余地を残す(言葉の多義性)こと
などをコメントさせて頂きました

さあ 二次会も盛り上がってきました

e0199046_2512088.jpg


丸山京子さんと
ジャクソン ブラウン、ジョージィ フェイム、ジョン ホール、近年ではドニー 
フリッツなどのインタビューをぼくが行った際 とても丁寧に通訳をして頂
いたのが丸山さんなのです

e0199046_257697.jpg


敬愛する天辰さんと
「小尾さん、いっしょにがんばろう」と天辰さんから何とも嬉しい言葉をかけて頂き
ました もの書きを続けてきて良かったと思える瞬間です

他にもこの日はいろいろな方々とお話しさせていただき
とてもいい時間を過ごしました
皆さん、またお会いしましょう

e0199046_11274361.jpg


今日(12日)のアヒルさん
昨日は14,147歩
今日は軽めに10,754歩で調整しました
[PR]

# by obinborn | 2010-12-12 03:23 | one day i walk | Comments(0)  

12月10日

中島京子『小さいおうち』(文藝春秋 2010年)を読了
今年の47冊め

女中タキの目線から昭和初期の東京郊外つまり開戦前夜から
終戦までの光景を浮かび上がらせる手法を取っていて
彼女の見てきたものが生き生きと書き留められている

世界の不穏な空気はそこはかとなく彼女が勤める家の回りにも
忍び込んでくるのだが むしろ平井家の人々と過ごした中流階級の楽しい
日々がタキの記憶の多くを占める いくら昭和初期の時代とはいえ それは
何ら現在と変わらない 日々の暮らしとはそういうものだから

一人の女性による回想録だが 主人公タキがやがて一家の秘密を
知ってしまう それを受け止めることが出来ないことからタキの苦悩が始まり
それは終戦後も彼女の心にずっと錨を降ろす
そのことのあまりの残酷さが恐らくこの作品の主題なのだろう

タキの回想はある日途絶えてしまう
彼女が死んでしまったからだ そしてその物語の続きを探し求めるのは
甥の息子、健史である

過去の集積が現在であり 現在を知るためには過去を丹念に拾い上げて
いかなければならない そうした忘れられがちな視点に作者は光を投げ
掛けていく そこから本書のダイナミズムがうねりのように押し寄せてくる

女優の小泉今日子さんが読売新聞の書評で「私は少し途方に暮れた」
「結末を受け止められず混乱している」と書き留められていたが そうした
感想が最も素直で好ましいものだろう

体制翼賛的な趨勢や解りやすいお題目 あるいは勇ましい言説
それらのまえで柔らかい人格のようなものが崩壊していく樣もつぶさに
描かれ 正直心が重い
これは何も開戦前夜だけではなく 二者択一や成果主義を唱える今とい
う時代の空気にも似てはいないだろうか

そんなことを思いながら ぼくはタキが書いた未完の年代記を追いかけた

e0199046_1474146.jpg

[PR]

# by obinborn | 2010-12-11 02:02 | 文学 | Comments(0)  

12月9日〜Take Me Back

今日は14,627歩
今度はコースを変えて豊島園のほうまで足を伸ばしてみようと思っている
これに腹筋でも30回くらい加えれば完璧かもしれない

サブタイトルにも書いたけど 日々の営みのなかで無駄なことをしないとい
うのは とても大事なことだ あるいは必要がないものは聞かないとか
昨日のジョンではないが「ぼくが言っていることの半分は意味がない」
(「ジュリア」)という内省とか

ところで ヴァン モリソンが自らギターを弾くようになったのはいつ頃からの
ことだったろう?
優れたヴォーカリストにとって自分で弾くギターとは主にソングライティング
の際の指南であったりするわけで ライヴの場では専任者に多くを任せる
のが常なのだが 確か80年代の終わり頃からヴァンは 自ら弾くギターを
積極的にレコーディングにも援用するようになる

これが実にいいのである  無骨というか不器用というか彼の性格をそのま
ま反映したようなそのギターはときに歌とオクターブでシンクロしながら
鮮やかな絵を描き出していく 
引っ張るようなアタック感が この人の歌のあり方にも重なっていったり、、、

本格的でないものに惹かれる
ニルス ロフグレンのピアノとか
ウィルコ ジョンソンの歌とか
佐野元春が吹くハーモニカもすごくいいし
むろんリチャード マニュエルが叩くドラムスにも実感が込もっている
ごく最近の例でいえば 東京ローカル・ホンクのライヴで ギターの井上が
アカペラでソロを取った瞬間とかね

40年もロック音楽を聞いていると耳が肥えてくるばかりではない
むしろ逆に垢が溜まってしまう場合もある

”すべてをスタートラインに戻して”無邪気な頃に戻ろうじゃないか

e0199046_1871953.jpg


ヴァンの91年作『Hymns To The Silence』
盟友ジョージィ・フェイムのオルガンも風通しが良く ヴァンの思索的な方向性を
程よく中和していく
ヴァンが弾くギターが自らの歌としなやかな呼吸を見せる「Take Me Back」は
まるで『アストラル・ウィークス』の続編のような夢の跡地を思わせる
[PR]

# by obinborn | 2010-12-09 18:10 | one day i walk | Comments(2)  

12月8日〜John, I'm Only Walking

昨日は年に一度の人間ドックでした
病院に行くのは9月に3か月検診のために出向いて以来ですが
見事にメタボから脱却!
詳細は後日の郵送で知らされますが 昨日の検査後の総合面談で
担当医にかなりの高い評価、お褒めの言葉をいただきました!

体重、BMI(体格指数)、腹囲が大幅に改善されたばかりでなく
懸案だった血圧も標準値に下がり胃、肝臓、腎臓の機能も問題なし
この状態を維持してください!という何とも嬉しい診断が出たのです
(あえて言えば私は緑内障(註1)なのでこればかりは月1で眼科に通っています)

e0199046_180429.jpg


本日のウォーキング(13,976歩)を終えてこれから入浴するオビンどす
ウェストのくびれが復活したことに注目!^0^
とてもいい状態でジョンの命日(あれから30年かあ)を迎えることが出来ました

e0199046_18271851.jpg


やはりジョンとジョージにはとてもスピリチュアルなものを感じます
レコード会社主導の勝手なベストCDは完全に無視して
今夜は『Shaved Fish』を聞きながら”家ロック”です!

註1 緑内障(りょくないしょう)
年齢とともに視界がだんだん狭くなり最後には視力を失う目の状態のこと
40歳以上の4人に一人の確率で発生するが 点眼液の使用で症状の進行を
遅らせる治療が普及した いずれにしても早期の発見が重要であり 眼力に
自信がある方にも検診を強くお薦めしたい
[PR]

# by obinborn | 2010-12-08 18:12 | rock'n roll | Comments(2)  

12月7日〜家族という肖像

角田光代『ツリーハウス』(文藝春秋 2010年)を読了
全469ページ 今年46冊めの読書でした

世界大戦に翻弄されて満州に行く祖母の世代から物語は始まり
戦後新宿で『翡翠飯店』を営んでいく一家が祖父母、父母、子供たち
の代までに亘り語られていきます むろん背景としては昭和から平成まで
の光景が折り重なっていく

子供の代となる良嗣の目線が作品の太い軸となりますが
彼の目に映る”家族の肖像”は何だかデコボコとしていて いわゆる
品行方正な核家族とは真逆 そう、今では珍しくなってしまった大家族
の鷹揚であっけんからんとした暮らしぶりなのです

時代の荒波に流されるだけの一家の”根っこ”のなさに青年期の良嗣は
悩むのですが 風変わりな叔父との対話や 物言わぬ祖父母への接触によって
のっぴきならない家族の歴史に圧倒されていく
あるいは時代に翻弄される弟の自殺も、、、

思えば ぼくだって父親のことを知っていたとはとても言えない

戦後の日本をあぶりだしていくような事件の数々も背景に散りばめながら
翡翠飯店を俯瞰したり 逆に焦点を狭い店内へと絞っていく文章の遠近法も
すごくいい

救済はない ドラマティックな結末も用意されない 
そして何より 誰一人何処にも行けない
読後に残るのはそんなデコボコ過ぎるような感触でさえある

それでも最後には とても温かいものが奔流のように込み上げてきました

e0199046_2231380.jpg

[PR]

# by obinborn | 2010-12-07 22:28 | 文学 | Comments(0)  

12月6日

今日は15,099歩

かつては商店のウィンドウに映る自分の姿も無様なものでしたが
最近は自分の目でもだいぶすっきりしたと思えるようになりました
いっ、一体どこに肉付けていたんねん(苦笑)

60年代の学生運動に対してぼくがシニカルな気持ちにならざるを得ないのは
ちょうど多感な青年期に彼らが崩壊していく樣をテレビや新聞で見てきたこと
もあるし ぼくの時代にはまだその余塵が残っていてキャンパスにはヘルメット
を被った活動家がいたり セクトに引っ張られそうになったせいもあるのかもし
れません

いま読んでいる角田光代の『ツリーハウス』(家族年代記のようなもの)にも
ちょうど60年代の学生運動の様子が背景として描かれているのですが
角田さんが(登場人物に言わせる)距離感も実に素直なもので共感を覚えます

よくいるでしょう 飲み屋であの時代の闘士だった風を吹かせる輩が(苦笑)
そういう意味でぼくはかつての反戦フォークも生理的にダメだったのです
何の音楽的スキルもないくせにお題目ばかり唱えるその姿は ある意味
愛やら平和やらとかを平べったい言葉で歌う昨今のJ-Popと同じだなあという
奇妙な符合(時代的には二回り?)を感じたりもしています

人は権威や権力に弱いものです
従来の競争社会を否定したはずのカルト教団がその組織をヒヘラルキー(階層)
化していったことが端的に彼らの”弱さ”をアイロニックに物語っています

固定的な人間関係に依存せず 基本的には一人でいること
そこから柔らかい心で人々や暮らしの営為を見つめること
そういえば今は亡きサンディ・デニーもそんな女性でした

e0199046_1922897.jpg


長らく待たれたサンディ・デニーのBBCライヴ音源完全版ボックス(07年)
その凛とした歌声は未だにブリテン諸島のシンガーにとって大いなる規範であり
遙かな旅路を指し示している

e0199046_19493141.jpg

[PR]

# by obinborn | 2010-12-06 19:14 | one day i walk | Comments(0)  

12月5日

今日は16,457歩でした

以前使用していた遠近両用メガネが壊れてしまったので
前もって眼科で視力検査をしていた診断書を持って新しい眼鏡を作りに
池袋まで出掛けました

店舗は業界のニューウェイヴ、Zoff(註1)です ネットで調べればお判りかと
思うのですが 従来のメガネチェーンが各種のブランドで稼いでいたのとは
対照的に オリジナル商品の低価格路線が圧倒的な支持を得ているのです
フレームはトレンド商品を含めて多彩だしレンズを含めた価格が5,000円代
に始まり最高でも9,000円代(遠近両用などは別途料金)というのは消費者
にとってかなり魅力的なはず
(まだ眼鏡は製作中なのでその報告は後日)

いったん家に帰ってきて午後3時からのウォーキングです

e0199046_17492919.jpg


いつもの中野通り
左に行けば新井薬師 右に折れれば沼袋  まっすぐ進めば中野です

e0199046_17533698.jpg


今日のアヒルさん 落ち葉が枕代わりでしょうか

e0199046_17554879.jpg


すっかり葉も落ちて 12月を感じさせます

e0199046_17572150.jpg


ヴァン モリソンの80年作『Common One』
ワーズワース、ブレイク、イエーツなど歴代の詩人たちの名前が歌い込まれた
「Summertime In England」は15分を超える力作です

スピリチュアルなものへの欲求と消費主義的なものとの折り合いは
多くの現代人にとっての主題でしょう

(註1)Zoff
眼鏡販売業務 93年3月設立 資本金2億4,000万 前年度売上79億
自社ブランドを独自に流通させ店舗販売 無駄なコストが掛からないから低価格路線
を実現(安さゆえ服を着替えるようにTPOに応じメガネも変えるリピータが増える)
メーカー→卸業者→小売という従来の流通構造を逆手に取っている はっきり言って
今までの通常価格でメガネが2〜3本作れてしまう
当然企業秘密はあるんだろうが いやあ勉強になりますな
同じデパート内にある従来のメガネ店が閑散としていたのとは対照的に
賑わっていたのが印象的でした
[PR]

# by obinborn | 2010-12-05 18:41 | one day i walk | Comments(2)  

12月4日

昨夜はホンクの懇親会で飲み食べ放題だったのですが
ライヴ前に渋谷BYGのすぐ近所にある名店『喜楽』でラーメン
(やはり美味い!)を食していたこともあり自制したせいか
翌朝の体重もとくに変化はなく一安心でした

それでもバイトを終えた昼のあとに1回ウォーキングをし
夕方もう1回歩いたので 本日の成果は20,433歩でした

思えば医師に「このまま何も改善しないとあなたは確実に糖尿病になります」
「あなたは自己療法が出来ますか? それとも何らかの薬の投与で直しますか?」
と大変厳しい選択を迫られたのが5月のこと
その時点であくまで自己療法を固く心に誓ったぼくは それからほぼ毎日歩いて
きました 夏に行われた途中検診では医師に努力が認められ「3ヶ月でこんな
に痩せた人も珍しい」と一定の評価をして頂きました

ぼくはそこら辺にいるただの”冴えない中年のおっさん”の一人に過ぎません
メタポ(註1)は同世代に共通する悩みだとも思っています
一度増えた体重はもう戻らないとも思っていた節もあるのですが
この半年の努力に関してはそれなりの自負があるのでした

いつも引き合いに出していますがかつて中村とうようさんが『とうようズ・トーク』
で言っていた”自分との闘いはあっても 他人との比較や競争はあり得ない”
という価値観はこんなところにもぼくに影響を及ぼしていたのでした

e0199046_2262917.jpg


中村まりと筆者 今年10月ジェフ&エイモスの終演後 渋谷クアトロにて

(註1)メタポリック・シンドローム metabolic syndrome
肥満と高血糖 高血圧などの症状が二つ以上合併した状態のことであり
結果的に脳血栓などの動脈硬化を誘発し易い
詳細はwikkiを参照にして欲しいが その予防や改善策として慣習的な運動と
魚 米 野菜などを中心にした低カロリーの日本食も奨励されている
これも”飽食の時代”の結果かと思うと現代の大いなる皮肉であろう
ちなみにメタボを見事に克服しつつあるロッキン・オビン氏(52歳)は
「中年だから仕方がないという甘えが自分のなかにあった」とメタボ・デイズを
振り返ると同時に「改善するには(どうしても成し遂げるんだという)強い気持ち
が必要です」とモチベーションの重要性を語ってもいる
[PR]

# by obinborn | 2010-12-05 02:40 | one day i walk | Comments(0)